kareidaisukiの日記

建設会社に勤めており、日々建設業の発展を願っている者です

公共事業の発注方法で近頃思うこと

公共事業の発注方式が、発注者の人手不足を理由に、受注者側に負担を強いる発注方式が増えています。

PFI方式や、CM方式など、発注者側が何もしなくても受注者側が行う方式だと勝手に思い込んでいる発注者(特に地方公共団体の職員)が多いように感じます。

例えば、PFI(広義ではPPP方式と呼ばれその一つの方式がPFI)方式では、本来の目的は事業費ファイナンスや運営アイデアを民間の力を借りて行うのが主目的だと思いますが、公共事業にも関わらず発注者は何ら汗をかかず、発注業務や事業内容はコンサル任せ、運営アイデアもあくまで公共事業なので公共側が主体的になるべきことが、受注者(民間)任せ、となっているケースが多いように思います。

PFI方式にしろ、CM方式にしろ、税金を使った公共事業であることに間違いありません。この基本を発注者側の人たちが間違って捉えています。都合の良いように解釈しているのです。

国土交通省が、発注方式を主導をしていますが、根本的に欠けている事項は、発注者側のスキルアップ方策をしていない、ことです。PPPはイギリスから、CMはアメリカから導入したと記憶していますが、導入すること自体は良いのですが、日本の現状に落とし込んでかみ砕き、日本の実情に合わせて仕様を変える努力が無いように思います。

地方公共団体の職員の建設施工に関する技術は、40年前の職員に比べ格段に劣っているように感じます。すべて外注(コンサル)任せで、業務の内容や現場の実務をまったく知らない技術者(と呼べるのでしょうか)が多くいます。

国土交通省は、民間業者への指導は熱心ですが、地方公共団体の職員のスキルアップの方策も真剣に考える時期が来ているのではないでしょうか。